Fastly【FSLY】決算発表(Q2/2020)はガイダンスが微妙だった。。

決算レビュー

早速、Q2-2020の結果を振り返っていきます。

Q2-2020コンセンサス予想実績
売上高
(売上高成長率)
71.45M74.66M
(62%)
Non-GAAP EPS-0.010.02
(じっちゃま、yahoo financeおよびFastly開示データを元に作成)

売上高、EPSともにコンセンサス予想を上回る良い内容でした。

新ガイダンス:Q3-2020コンセンサス予想会社予想
売上高
(前回予想)
72.21M73.5~75.5M
Non-GAAP EPS
(前回予想)
-0.04-0.01~0.00
(じっちゃま、yahoo financeおよびFastly開示データを元に作成)
新ガイダンス:2020通期コンセンサス予想会社予想
売上高
(前回予想)
287M290~300M
(280~290M)
Non-GAAP EPS
(前回予想)
-0.13-0.06~-0.01
(じっちゃま、yahoo financeおよびFastly開示データを元に作成)

新ガイダンスも売上高、EPSともにコンセンサス予想を上回りました

Fastly - Investor Relations
Fastly, Inc. (FSLY) Analyst Ratings, Estimates & Forecasts - Yahoo Finance
See Fastly, Inc. (FSLY) stock analyst estimates, including earnings and revenue, EPS, upgrades and downgrades.

ちなみに、決算発表後、コンセンサス予想も更新されています。(2020/8/10時点)

Q3-2020:売上高予想→74.82M、EPS予想→0.00
2020通期:売上高予想→296.93M、EPS予想→-0.04

新コンセンサス予想と比べると、会社予想は弱気であることがわかります。

Fastly の株価が決算発表後に急落しましたが、その要因は2つ考えられます。

1つ目は、先ほど申し上げた通り、新ガイダンスが弱気だったこと。
(決算発表前に、期待から株価が急騰していた。)

2つ目は、最大顧客であるTikTok の米国内事業の雲行きがあやしいこと。

トランプ大統領の命令で、バイトダンスはTikTokの米国事業を売却しなければならなくなった。

現在、マイクロソフトが買収交渉をしているが、どこか買収先が決まらない限り、アメリカでのTikTokの使用は禁止されたままになる。

また、Facebook がインスタで使用できるReelsという短編動画投稿機能を発表したことも懸念点である。

Facebook にTikTokがシェアを奪われていくと、将来的にFastlyの売上に影響してくる可能性もある。
ここについては、現時点ではそれほど危惧していない。

以上の点から、現在、Fastlyの株価は一時的に下落していると考えられます。

Fastlyの提供するedge cloud platformは、これまでcloudで行われていたCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)よりもはるかに優れたものである。

動画投稿などのリアルタイム通信速度やセキュリティ面を改善する技術であり、今後、間違いなく伸びます。

TikTok以外にはGitHubにも使われています。

他には、Fintechやeコマースでも使われます。

そのため、今の株価下落はそれほど心配していません。

以下、参考までに、これまでの売上などの推移を載せておきます。
Covidの影響で、売り上げの伸びが加速していることがわかります。