【決算】台湾セミコンダクター($TSM)Q4/2020

決算レビュー

参考資料:TSMC Q4 Presentation Material

TSMCの決算発表はEPS、売上高ともに良かったようです。
なぜ伝聞形になっているのかというと、Yahoo Financeのコンセンサス予想が参考にならなかったからです。

決算の詳細は広瀬さんのnoteを購入していただけるとわかります。⇒ こちら

決算の注目ポイント

ここから決算のポイントを紹介します。

Q4の売上高は126.8億ドル(前年比+4.4%)でした。
Gross marginは54%(前年比+0.6ppt)でした。
Operating marginは43.5%(前年比+1.0ppt)でした。

売上構成は以下の通りでした。

TSMC決算資料より
TSMC決算資料より

売上構成を見ると、四半期ベースで5nmの売上が大きく伸びていることがわかります。
それに合わせてスマホ用製品の売上高も四半期ベースで伸びています。

5nmプロセスのチップは iPhone 12 で採用され、昨年の秋ごろから発売が開始されました。
それが反映されていますね。

四半期ベースで自動車用も大幅に増加していますが、これはCovid-19の影響で落ちこんでいた需要がQ4に急回復したためです。
現在は供給が間に合ってない状態なので、Q1にかけて車載用の供給に力を入れるとのことです。

次に設備投資費ですが、2021年は年間で250~280億ドルです。
(2020年は172億ドルでしたので、大幅にアップしています。)
そのうち80%が3nm、5nm、7nm 技術に投資される予定です。

ますますTSMCの独走態勢が整っていきそうです。

なぜYahoo Financeが使えなかった?

ここから先は、なぜコンセンサス予想が役に立たなかったのかの自分用メモです。

原因1つ目。
TSMC(台湾セミコンダクター)は台湾の会社であるため、通貨はUSドルではなくNTドル(ニュー台湾ドル)です。
その関係で、アナリストが予想に使った為替レートによってばらつきが出てしまいます。
広瀬さんがnoteで紹介されていたコンセンサス予想の数値は、NTドルで出されていました。

このことから、TSMCの他にもADR銘柄のコンセンサス予想には注意を払う必要があります。

原因2つ目。
Yahoo Financeには2~3人のアナリストの予想しかなかったため、コンセンサス予想とは言えない?
コンセンサス予想は、たくさんのアナリストの予想の平均値であることに意味があって、一人ひとりの数値は全く参考になりません。
そのため、少なくとも10人ぐらいは欲しいなと思ったのが正直なところです。

今後は、アナリスト予想が少ない銘柄は、Yahoo Finance等を参考にせず、おとなしく広瀬さんのnoteを買おうと思います。

広瀬さんはどこでコンセンサス予想をチェックしている?

広瀬さんが使用されている MarketSmith という有料ツールがあるのですが、そちらでコンセンサス予想が見られるようになっているみたいです。


MarketSmithでは、以下のどちらかのデータが使用されているそうです。(どちらも有料)

(2021/2/8 修正)MarketSmithでコンセンサス予想をチェックしているというのは間違いであることがわかりました。
ただ、コンセンサス予想は以下のどちらかから入手していると思われます。
(これも間違いであればすみません。)

  • FactSet
  • S&P Capital IQ