じっちゃま Youtube Live memo 2020/12/20 『今後の注目されるIPOについて』

じっちゃま

本記事は、12/20のじっちゃまのYoutube Live『今後の注目されるIPOについて』のメモです。

  1. 来年のIPOについて
  2. 企業紹介
    1. ストライプ (Stripe)
    2. アファーム (Affirm Holdings)
    3. マーケタ (Marqeta)
    4. フリップカート (Flipkart)
    5. コインベース (Coinbase)
  3. 勉強になったQ&A
    1. マイクロソフトがチップを独自開発したことで、インテルの株価が大きく下落したことについて
    2. 今後の半導体株について
    3. プルーラルサイト($PS)の株価が1株当たりの買収価格を上回る場面があるのはなぜ?
    4. ピークデジタルの兆候があるのか
    5. 新興国について
    6. 金・銀・金鉱株について
    7. ヴァーレ($VALE)、スターバルク($SBLK)について
    8. スチールダイナミクス($STLD)、鉄鋼株について
    9. 銅、フリーポート・マクモラン($FCX)について
    10. コスモス・エナジー($KOS)の短期と長期の見通し
    11. $DMYDの買収先決定のニュースがあったが、いつまでホールドすればよいか?
    12. Experience Investment($EXPC)は買いか?
    13. SPAC(特別目的買収会社)が1ピース10ドルの通常株式とワラントのユニットで売られるのはなぜ?
    14. $ROOTと$MAXについて
    15. $WISHについて
    16. BTCについて
    17. GBTCについて、NAVに対する30%のプレミアムはミスプライシングか
    18. 2021年2月に下げを予想する理由
    19. 2021年のS&P500指数の成長率を3%と予想する理由
    20. クリスマスラリーの値動き
    21. 年末年始のRussel 1000 vs Russel 2000
    22. 映画会社・配給会社の将来
    23. サブスクリプションモデルの勉強におすすめの本は?
    24. 決算について(若い企業と歴史のある企業での見方の違い)

来年のIPOについて

来年IPOされるかもしれない企業は以下。
ストライプ、アファーム、マーケタ、フリップカート

2020年はIPOの当たり年で、大型のIPO(Airbnb,Doordashなど)があった。
2021年前半は今年と変わらないクオリティで、大型のIPOが控えている。

今年のIPOと来年のIPOの違いは2点。
1つは、今年はアメリカのシリコンバレーの会社が多かったが、来年は海外企業のIPOがあり、必ずしもシリコンバレーに限定していない。
フリップカートはインドのAmazonといわれる会社。

もう1つは、来年はペイメント関連のIPOが多いということ。
ストライプ、マーケタ、アファーム
ひょっとすると、コインベースやロビンフッドもIPOされるかもしれない。

企業紹介

ストライプ (Stripe)

前評判が最も高い。サンフランシスコの会社で、創業は2010年。
小売業者に対して、APIでペイメント・プロセシングのソフトウェアを提供しているSaaS企業。
他にも様々なサービスを展開。

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アファーム (Affirm Holdings)

クレジットカードの与信枠が既にいっぱいの消費者に対して、別枠の与信枠を与えるサービスをしている企業。

例えば、ペロトンのバイク(約20万円)を分割払いで買いたいという消費者は多いが、与信枠がいっぱいでそれができないという消費者がいる。それでもバイクが買いたいという顧客に対して、ネットでクレジットカードを発行することで分割払いを可能にしている。

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マーケタ (Marqeta)

じっちゃま的にはとても良い会社。

技術に特化した会社で、クレジットカードの発行やペイメント・ソリューションの設計等を、テクノロジーの専門家として、他の企業に提供している会社。
スクエアやストライプもここの技術を使用している。

クレジットカードというのは、これまでは大掛かりなインフラストラクチャーが必要で、VISAやMasterCardといった情報プロセス会社がその技術を持っていて、それを利用し、各銀行が発行者としてクレジットカードを発行して、消費者にお金を貸し付けていた。
その与信(お金を貸すこと)はすべて銀行に帰属し、テクノロジーはすべてクレジットカード会社(VISAやMasterCard)に帰属するというようにすみ分けされていた。

クレジットカード会社が消費者の信用スコアを出し、それを基に、銀行がそれぞれに対して与信枠を設定していた。
与信の権限をこの2者が牛耳っていることに対して、民主化されていないという批判があった。

Marqeta の考える未来というのは、クレジットカードの発行体は銀行だけじゃなく、Eコマースの会社や航空会社でも良いし、クレジットカードの種類もVISAやMasterCardだけじゃなく、無数にあって良いというもの。

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フリップカート (Flipkart)

インドのAmazonといわれているEコマースの会社。
大株主はウォルマート($WMT)で保有率は81.3%。
おそらく2021年にIPOされると考えている。
登記はシンガポール、オペレーションはインド、株主はニューヨークである。
インドのマーケットでは、Flipkartの欲するようなバリュエーションでは上場できないと考えられることから、ニューヨークに上場されると予想している。

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コインベース (Coinbase)

世界最大級の仮想通貨取引所。
ユーザー数は3,500万人を超えている。
収益性については不明だが、取引手数料は2%ぐらいで、新規参入のスクエアやペイパルと同じぐらい。

前回のビットコイン(BTC)ブームの際は、BTCは主に仮想通貨取引所で売買するものというのが常識だった。
しかし、今、アメリカでは仮想通貨の買い方は激変しており、仮想通貨はスクエアキャッシュやペイパル、もしくはコインベースで買うものという認識になっている。
つまり、昔はコインベースはガリバー的存在だったが、今はガリバーとは言えない。

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勉強になったQ&A

マイクロソフトがチップを独自開発したことで、インテルの株価が大きく下落したことについて

マイクロソフトに限らず、最近こういうのが多い。
例えば、AppleのM1チップがそう。

昔は半導体は大きく2つのファンクションに分かれていた。
1つはマイクロプロセッサ(CPU)、もう1つはメモリ(DRAMやフラッシュメモリ)。
CPUはインテル($INTC)やAMD($AMD)、メモリはマイクロン($MU)が作るというすみ分けだった。

Macに搭載されているM1というチップは、CPUの部分は小さい(強力なものではない)。
しかし、日頃われわれがPCでやるような作業のほとんどの部分はパターンが決まっているので、それに関してはASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)という特定の役割だけをする回路をhard-wire(配線)して焼きこんである。
機能ごとに分かれたいろんなASICsを1つの大きなチップの中に寄せ集めで焼きこむというやり方をしている。
このような、寄木細工のようなチップのつくり方をSOC(System on the Chip)とも呼ぶ。

要するに、AppleのM1というチップは、CPUそのもののパワーアップ(微細加工)により処理速度を速めることで処理速度の速いコンピュータができたというわけではない。
発想の転換によって、日頃のタスクを爆速で処理できるミニ半導体をいくつも作り、それを寄せ集めてタスクごとに処理を割り振ることで、爆速で処理するというアーキテクチャー(設計)になっている。
これは非常に優れた製品。
AppleのM1チップのレビューを見ると評価は高いので、結果的にMacはよく売れていると思う。
だから、次の決算もMacの売上は良いと思う。

マイクロソフトのタブレットなどもこれと同じ発想でデザインをしようとしている。
今後、このようなM1チップの模倣がたくさん出てくると思うし、それが主流になるかもしれない。

1979~1980年ごろのAppleのApple 2が個人が買える最初のPCだったと思うが、それ以来ずっと続いてきた汎用コンピューター、汎用プロセッサという発想が今崩れてきている思う。
実は、ある商品のデザインもしくはジェネレーションが第2世代、第3世代となる過程で、ユーザーの使い方のパターンが固定されてくれば、汎用プロセッサをASICs(特定の狭いタスクだけをやらせる半導体)に落とし込んでいく形で部品を入れ替えていくのは、ずっと昔から電化製品などで行われてきた常套手段だった。

もう少し詳しく説明すると、コンピュータにやらせることができる仕事というのは、半導体の回路(ハードウェア)にタスクを規定して仕事をさせる部分と、ソフトウェアに仕事をさせる部分で分けられている。
例えば、今でいう5G製品のように新製品が設計された場合、ネットワーク機器を新しくデザインしないといけなくなる。
でも、早く出荷しないといけないため新製品をデザインする時間がないというリードタイム上の制約、もしくは、どういう使い方がされるかわからない、まだ出たとこ勝負のところがあるというデザイン面での制約があることがある。
そういう制約が大きい場合は、なるべくソフトウェアに大きなタスクを背負わせて、ハードウェア(柔軟性がない部分)には、比較的小さなタスクを割り当てるという形で、新製品で全体で収まりの良いようにデザインするのが常套手段。
しかし、5G製品がが世の中に溢れだしてきて、使われ方のパターンが固定されてくると、ソフトウェアにやらせているタスクの一部をハードウェアに置き換えられるようになる。
そして、ソフトウェアからハードウェアへとタスクをシフトすると計算速度は早くなり、演算の単位当たりコストは安くなる。

だから、スピード面でもコスト面でも競争力のある第2世代、第3世代の製品を作ろうと思うと、ソフトウェアでやらせていたタスクをどんどん細分化しつなぎ合わせて回路に焼きこむという風にシフトした方が良い。

今回AppleがM1チップでやったことは非常に当たり前の合理化で、それをCPUでやっただけのこと。
過去30年ぐらいやられてきた古典的な手法をCPUに応用しただけ。

これは、インテルにとっては非常に苦しいこと。
もちろん、インテルもいろんなチップにタスクを分けてやって、ASICみたいな形で、SOCみたいな形で対処していくということは、今後一層進めると思う。
だけど、このようにCPUの牙城が崩れてきているということ。

今後の半導体株について

設備投資のサイクルが来ているから環境は良いと思う。
しばらく環境は良かったが、今、好況の真っただ中。

1つは、5G関連からくる需要。
もう1つは、中国政府が外国に頼らずに、国内だけで半導体をたくさん作れるよう、自給自足体制を構築しようとしていることによる需要。
この2つが重なり、半導体製造装置の産業はプチブームに沸いている。

中国のスタートアップはどこも重複する投資により儲かっておらず、ごく一部の顧客では支払いができないという話もちらほらと聞く。
これが今後どこかで問題になる可能性はある。今とは限らないが。

今後有望な半導体株を上げるとしたら、5G関連銘柄のSkyworks($SWKS)が良いと思う。

$AVGOのCEOホック・タンとシルバーレイクのケン・ハオがいろいろな買収を画策している。
彼らの認識としては、半導体には零細企業が乱立しており、セクター全体としては大きな成長は見込めない。
そのため、将来的に強い数社に業界全体が集約すると考えている。
彼らは自分たちが買収する側に回りたいから、積極的に買収をしてEPSを育んで来たし、それが今も継続している。

$TSMC, $AMD, $INTC, $QCOMの半導体株で順位付けするなら?
すべて良いと思うが、あえて順位付けするなら、$TSMC→ $QCOM→ $AMD→ $INTCの順になる。

プルーラルサイト($PS)の株価が1株当たりの買収価格を上回る場面があるのはなぜ?

どこかライバルの会社が別の買収提案をすると投資家が考えているから。
もっと言えば、提示価格が低すぎると考えているから。

ピークデジタルの兆候があるのか

何とも言えない。

セントルイスFEDの総小売売上高に占めるEコマースの比率のチャートを見ると、すごく跳ね上がった後に少し下がってきている。
Eコマース比率が跳ね上がった理由は2つある。
1つは、在宅勤務でネットで買い物するしかなかったのEコマース比率が増えた。
もう1つは、そもそも外出できなかったので総小売売上高のパイが小さくなった。
この2つが掛け合わされることで、チャートがスパイクした。

当然、Eコマース比率は今後下がってくると思うが、どれほどの下げ幅になるかはわからない。
案外、高いところで下げ止まりする可能性はある。

$AMZN, $SHOP, $ETSYなどのEコマース銘柄の決算の話をすると、売上高成長率が40%→15%のように落ちることがあると株価は上がりにくいと思う。そのあたりを心配している。
次の決算(2020年Q4)は全く心配していないが、その後(2021年Q1や2021年Q2)はリスキーだと思う。

新興国について

ブラジルETF($EWG)もイスラエルETF($EIS)も買い。

ポーランドETF($EPOL)とメキシコETF($EWW)の2者択一なら、EPOLの方が良い。
なぜなら、CD Projekt REDのセキュリティ問題は明らかに一過性の問題だから。

金・銀・金鉱株について

金、銀、金鉱株は上昇すると思う。
FOMCの新しい政策金利決定フレームワークは、しばらく利上げもしないし、量的緩和も変更しないという緩和的なメッセージで、これは金などにとっては好材料だから。

$NEMと$GOLDではどちらが成長しそうか?
→おそらく$NEM。ゴールド・コープを買収し、新たな金山を獲得したから。
それと、$GOLDの方は、まだ借入金(負債)を圧縮中のはずだから。
足元の生産量であれば、$NEMが勝つと思う。

ヴァーレ($VALE)、スターバルク($SBLK)について

$VALEは業績がけっこう変わるので、値動きはマイルドではない。
鉄鉱石とニッケルしか扱っていないため、非常に市況的で、非常にリスキーな投資対象。
しかし、上がるときはパワフルに、パコーンとあがる。
今、サイクルが『若い・まんなか・後半』のどれに属するかというと、明らかに若い。
$VALEの相場はまだ若い。

$SBLKに関していえば、相場はまだ始まってもいない。
株価が5倍ぐらいになってもおかしくない。

スチールダイナミクス($STLD)、鉄鋼株について

$STLDは鉄のスクラップからもう一回鋼板とかを再生させることをやっている会社。
相場は若いので良いと思う。

今、鉄鋼株は何でもかんでも高い。セクター全体が旬。
例えば、USスティール($X)や、ブラジルのナシオナル製鉄($SID)、ヨーロッパに本社があるアセロール・ミッタル($MT)。

銅、フリーポート・マクモラン($FCX)について

銅の市況で気を付けないといけない局面は2つある。
1つは中国などの建設のアクティビティの鈍化、もう1つは銅の増産。
今、これらのリスクは低い。

$FCXは中長期的に見ても買い。
FCXはグラスバーグ(インドネシア)に金と銅が出る大きな鉱山を持っている。
この銅山を露天掘りから立坑にマイニングストラクチャーを大変更した。
それに伴い、マイニングライセンスもインドネシア政府とネゴシエーションし直した。
それに関連したいろんな材料がずっと出ていた。
だけど今は、マイニングストラクチャーの変更問題もきれいに片付いたし、ライセンス問題もきれいに片付いた状態で、ビジネスリスクが大幅に減少した。

コスモス・エナジー($KOS)の短期と長期の見通し

短期の見通しは原油価格次第で、長期の見通しは良いと思う。

ナイジェリアや赤道ギニアなど、アフリカのオフショア(沖合)に深海油田を持っている。
その特徴としては、ロングライフ、つまり何年にもわたって石油が採れる。
しかも、大掛かりなFPSO(Floating Production Storage and Offloading System)みたいな、タンカーみたいな作業船をまず建設しなければならない。
そういうスケールの大きな、長期視点の投資をしている会社。
そして、比較的事業規模は小さい会社。

小さい会社が無理して長期投資をしてどこが良いのかと思うかもしれないが、その理由は、バイデンがシェールが嫌いだから。
だから、テキサスのシェール業者はこれからバイデンにいじめられる。
その場合、原油価格は上昇すると思う。
なぜなら、石油市場の構造的な問題点というのは、原油価格が上昇すると、集中豪雨的にシェールが増産するから価格が崩れるから。
シェールの増産ができなくなるのであれば、原油価格が上昇するという将来が描ける。
しかし、ほとんどのアメリカの石油会社はテキサスでシェールを掘っているため、むしろビジネスを抑えられる側に回る。

テキサスに全然関係ない銘柄を探した時に浮上してくるのが$KOS。

$DMYDの買収先決定のニュースがあったが、いつまでホールドすればよいか?

買収するときは株主投票にかけなければならないが、そのニュースはまだない。
しかし、12/14のニュースで、Genius Sports(スポーツデータおよびテクノロジー会社)に加えて、Sportzcast(スポーツスコアボードデータ配信システムを作る会社)も買収し、それの買収完了後にティッカーシンボルがDMYD→GENIに変わると発表されている。
通常、ティッカーシンボルが変更されるときには株主投票が終わっていないといけないので、すでに終わっているかもしれない。

ティッカーシンボルが変更されたら、今までの傾向からファンドマネージャーが売り抜けるので、そこで一旦売り

株価が下げた後で、そこからまた入り直しても良い。
GeniusもSportzcastも良い会社。

Experience Investment($EXPC)は買いか?

EXPCはおもしろいと思う。
先日、ブレード(BLADE)というヘリコプターサービス、ヘリコプター版Uberと合併し裏口上場すると発表した。

ブレードという会社は、デヴィッド・ゲフィン(有名なレコード会社の経営者、映画プロデューサー)やバリー・ディラ―(パラマウント映画・20世紀フォックスの会長兼CEOを歴任)、ボブ・ピットマンなどビジネスをよく知る人たちから出資を受けている。

ボブ・ピットマンは彼自身もヘリコプターのパイロットでもある。ジョージ・ソロスが「ボブ・ピットマンはすごい経営者だから注目しておいた方が良い」と言ったほどの人物。
センチュリー21のCEOをやって、その後、スティーブ・ケース会長の下でアメリカ・オンライン(AOL)というインターネット会社を経営し、最後はタイムワーナーに売却した敏腕経営者。

SPAC(特別目的買収会社)が1ピース10ドルの通常株式とワラントのユニットで売られるのはなぜ?

簡単に言うと、SPACをIPOする時は10ドルでIPOする。
そして、その表面価格10ドルと全く同じ値段を投資家は払い込む。
ただし、証券会社が持っていく手数料(アンダーライティング・フィー)があるので、その分だけ、NAVがディスカウントになってしまう。
それを補正するためにワラントを付けることで、色を付けている。
『これをおまけで付けますから、これで勘弁してください』←これがワラントの意味。

別の言い方をすれば、SPACの場合、ティッカーシンボルが変わるまでは、つまり、買収の発表をして株主承認を経てシンボルが変わるまでは、株価は絶対10ドル以下には下がらない。

10ドル以下に下がればそれはミスプライス。
下がることがあれば、すぐにヘッジファンドがサヤ取りし、10ドルにサヤ寄せしてくる。
なぜなら、SPACというのは、空箱を買っている、オールキャッシュだという側面と、ワラントが付いていてアンダーライティングディスカウントがすべて解消されているという側面があるから。
だから、この理論価格以下になりようがない。
このような完全に無リスクな投資対象はほとんどない。

なぜSPACに投資家が殺到するかというと、100%ダウンサイドがプロテクションされているから。
だから、ヘッジファンドがお金をパーキングする駐車場としてSPACを使っている。
銀行にお金を預けていても利子はつかないが、SPACであれば何か発表があればパーンと株価が上がるから。

$ROOTと$MAXについて

$ROOTは今年IPOされた中で、中国のBoqii($BQ)という銘柄と並び、一番アンダーパフォームした銘柄。
年末年始、あるいは1月のあたまのどこかで盛大にリバウンドすると思う。
会社の中身はしっかりしているが、ものすごく割安で取引されていると思う。
ただし、長期投資の観点で良いかはまだわからない。

$MAXの決算は売上高は良かったが、EPSがないという非常に珍しい決算発表だった。
なぜEPSがなかったかというと、発行済み株式数が決算発表時に固定できていなかったから。
前の会社を組織変更し、新しい会社に移行した関係で、発行済み株式数が決定できなかったと思われる。
広瀬さんの意見では、この会社はやっていることがとろいというネガティブな印象。

自動車保険関連でいうと、$ROOTという自動車保険そのものをやっている会社と、$MAXというWebマーケティングのソリューションを自動車保険会社に売っている会社の2種類あるが、今の局面では、$ROOTの方が良い。

ROOTは損害率も顧客離反率も高いが、それは意図してやっていること。
自動車保険は新規参入ほどつらいという特徴がある。
なぜなら、事故を起こさない優良ドライバーほど、1つの会社に長期で付き合う。
つまり、一番安全で、一番高いお金をチャージできる、一番おいしい顧客は、ガイコーやオールステート、ファイアマンズファンドなどがガッチリ確保している。
ROOTはそこに割り込もうとしているため、最初はクズな顧客しか寄ってこない。

自動車保険のマーケットの構造を長期で見た場合、誰が一番損しているのかとよく考えると、優良ドライバーほどお金をむしり取られている。
その事実に優良ドライバーが気づくタイミングがいつか来ると思う。
そして、優良ドライバーの反逆が起きる。
これがROOTのストーリー。

目先はアップヒルバトルで苦しい戦いだが、それを考慮に入れても、IPO後つるべ落としのようにするすると株価が下げたことは正当化できないと思う。
会社の実態としては、はるかにしっかりとした会社。
$MAXよりもちゃんとした会社で、経営者の見識もしっかりしている。
しかし、損害保険というビジネスが、ロスをそのまま保険会社がぶっ被るようなビジネスモデルだから、そのバランスシートへの影響を恐れて、投資家が尻込みしているという状況。

広瀬さんがバフェットであれば、ROOTを買う。
なぜなら、ROOTの成功で一番損を被るのがガイコーだから、そのヘッジとして。

$WISHについて

WISHのCEOはポーランド人で、元Googleでかなり重要なポジションにいた人。
だから、WISH経営陣はかなり老獪(経験豊富でクレバー)。
Webサイトはチャラいかもしれないが、経営者はチャラくない。

BTCについて

新規参入のスクエアやペイパル、ロビンフッドの仮想通貨の取扱い開始により、BTCの用途や取引のベロシティが上昇した。
ベロシティが上がるとバリュエーションもそれに連動して上昇する。
そのため、BTCは投資対象として良い。ETHも。

2021年にはコインベースのIPOもあり、ホットなディールになることが予想される。
それは、BTCにとってもプラスである。

BTC関連銘柄の中では、スクエア($SQ)がイチ押しで、2番手がペイパル($PYPL)。

GBTCについて、NAVに対する30%のプレミアムはミスプライシングか

GBTCはETFではなく、クローズドエンドファンド(会社型投信)。
クローズドエンドファンドの特徴としては、プレミアムやディスカウントが発生した場合に、それを解消(訂正)する手立てがないということ。
つまり、ゆがみは訂正されない。

クローズドエンドファンドとETFは大きく違う。
ETFの場合は、NAV(net asset value、投資信託の純資産総額)と市場で取引されている値段の乖離幅は0.1%~0.2%ぐらいで、0.5%も乖離したらかなり大きいというような乖離幅。
しかし、GBTCは30%もプレミアムになっている。
その意味することは、GBTCを買った瞬間から30%の価値を失っているということ。

GBTCが今の価格を維持している唯一の理由は、情弱の人が群がっているから。
GBTCはものすごく悪い商品。

もともとは適格投資家(機関投資家)だけを対象にした私募証券という形でIPOして、NYSEとかで自由に取引できるのではなく、機関投資家間の相対市場でだけ取引できるような仕組みで上場された。

その後に、冷却期間を置いて裏口でパブリックマーケットに上場した。
個人で買えているという状況は、グレイスケールが狙いすましたように、裏口ばかり通りまくった上場させた結果。
これまでBTC-ETFが全てSECから却下されている中で、なぜGBTCが上場されているかというと、これはETFと同じものではないから。
つまり、プレミアムを解消するメカニズムを持っていない。クローズドエンドファンドというのは欠陥商品。

2021年2月に下げを予想する理由

1つは、4年に1度の大統領選挙の影響。
今回は大統領選挙にバイデンが勝ち、1月下旬に就任式を迎える。
4年ある任期の内、1年目は株価が上がりにくい。
これは今回だけでなく、これまでの統計からわかっていること。

なぜなら、現職の大統領が再選を狙って、任期4年目にあらゆる手を尽くし、株高を作り出そうとする。
その株高疲れが出てくるのが任期1年目。

トランプは違ったが、基本的に大統領は再選したいと考えるため、最初から全力でやるのではなく、最初は力をセーブしつつ、尻上がりに経済を良い方向にもっていこうとする。

2021年のS&P500指数の成長率を3%と予想する理由

過去平均が3%だから。

『ストックトレーダーズ・アルマナック』というトレーダが読んでいる株の歳時記みたいなカレンダーがある。
それによると、大統領選挙の翌年のS&P500は、ずっと過去に遡って平均すると+3%だったという実績がある。
今年も何ら変わりはないと思っている。

クリスマスラリーの値動き

過去平均で、クリスマスの3営業日前は+0.14%、2営業日前は+0.15%、1営業日前は+0.13%。
クリスマスの1営業日後は+0.26%、2営業日後は+0.02%、3営業日後は+0.24%。

つまり、ダウンの日は1日もない。
今年もそうなる。

年末年始のRussel 1000 vs Russel 2000

Russel 1000 は大型株指数で、Russel 2000 は小型株指数。

Russel 1000 の年末年始のパフォーマンスは、
12/15~大晦日 : +1.6%
元旦~1/15 : +0.4%

Russel 2000 のパフォーマンスは、
12/15~大晦日 : +3%
元旦~1/15 : +0.4%

大晦日までは小型株の方が、倍儲かっている。
つまり、小型株を12/15に買えということ。
1月のパフォーマンスはそれほど良くない。
要は、『1月効果』という呼ばれ方をするが、クリスマス前の今が一番旬の買い場。

映画会社・配給会社の将来

いずれ廃れていく産業だと思う。

ワーナー・ブラザーズでも、映画を劇場公開で封切りした後にストリーミングに持ってくるというのをやめようとしている。
2021年公開予定の全劇場作品については、映画館とHBO Max(ストリーミング配信)で同時公開することを発表している。

ディズニーは完全にそういうのから心理的に決別していると思う。
今年の新作は劇場公開せずに、Disney+で配信している。

これからは、ストリーミング・ファーストの時代になることが予想される。
そして、サブスクリプションで儲けるというビジネスになると思う。

サブスクリプションモデルの勉強におすすめの本は?

ティエン・ツォの『サブスクリプション』という本がおすすめ。

決算について(若い企業と歴史のある企業での見方の違い)

IPOして間もない若い会社は、1回でも決算でこけたら売り。
長い歴史のある会社は、1回こけたぐらいなら許す。

IPOして間もない会社は、付き合ったばかりのカップルのようなもの。
相手がどういう人間かよくわからない。どんな素性か、どんな考え方をするかわからない。
その緊張関係の中でずっこけたら信頼関係は破綻する。

長い歴史のある会社は、熟年夫婦のようなもの。
長年寄り添った夫婦であれば、相手の魂胆はわかるため、多少のことは大目に見ることができる。